Helinox(ヘリノックス)には複数のラインが存在
Helinox(ヘリノックス)のチェアといえば、大定番のチェアワンやミドル高のサンセットチェアなどが挙げられるが、人気が高いのが実はチェアツーというモデル。
ところが、ヘリノックスには通常ラインだけでなく”タクティカル・サプライ”というミリタリーテイストのラインと、家でも使ってもなじみやすい”ホーム・デコ&ビーチ”が存在する。
しかも、モデル名も似ていることから、購入に迷う人は多いのではないだろうか。
今回はキャンプで使うことを前提として、通常ラインと”タクティカル・サプライ”の2種類のチェアツーを購入。違いやおすすめの場面などを紹介する。
ヘリノックス チェアツーの特徴
チェアツーの最大の魅力は、ハイバックタイプである点。チェアワンをベースにしているので座面高は同じ34cmだが、頭を預けることができるので、リラックスした姿勢で座れる。
大人の頭の重量は5kg前後と言われている。意識したことがない人も多いだろうが、これを身体が長時間支えることを想像すると、疲れるのはそう難しくはない。
チェアに頭を預けることで身体への負担を少しでも軽減できるので、ハイバックは魅力ある商品になるのだ。
2種類のヘリノックス チェアツーを徹底比較
ということで、通常ラインと”タクティカル・サプライ”の2種類を用意。前者は14,850円で後者は18,480円。通常ラインのほうが4,000円近くお得だった。
収納状態はこちら。ひと目見て異なる形状であることがわかる。
上の”タクティカル・サプライ”は幅46×奥行き15×高さ15cmで、ダブルファスナーを採用し、ハンドルを持って開けるタイプ。
下の通常ラインは幅46×奥行き13×高さ12cmで、シングルファスナーとなっている。
また、前者はチェアの生地と同じものを全面に使用しているが、後者はメッシュ生地を採用している。
その点で、”タクティカル・サプライ”のチェアツーの全体重量は1.28kgなのに対し、通常ラインは1.18kgと100gほど軽くなっているのだ。
さらに、”タクティカル・サプライ”のケースの両サイドにはひもがなく、チェアワンのように脚に引っかけて収納ケースにすることができない。通常ラインのほうには紐があるのでケースとして使用できる。
完成品を並べてみた。ディテールは後述するとして、フォルムは同じである。
フレームや脚先のゴムキャンプは同じ。フレームはアルミニウム合金を使用しており、テントやタープのポールを製造するDAC社ならではの軽さ・耐久性を備える。
頭を預ける部品や高さ、ベルクロも同じ。
バックのデザインからサイズまで同じ。
高さも同じ。
ヘリノックス チェアツー2種の大きな違いは生地・ポケット・枕の3つ
次に生地を見てみよう。両方ともベースは同じポリエステルを採用し、軽量ながら引き裂き強度に強い。
左の”タクティカル・サプライ”はお尻が乗る両サイドの部分が肉抜きされている。右の通常ラインはお尻の両サイドと背中あたりにメッシュ生地を採用している。
ここの大きな違いについては、後ほど実際に座ったときに紹介するが、生地を見ても実は大きく異なっている。
次に、”タクティカル・サプライ”にだけある仕様が、シート外側の両サイドにあるポケット。スマホやトーチなど細長いものが収納できるポケットが4つあり、キャンプではこれが便利。
その反対に、通常ラインにだけある仕様が、収納ケースをベルクロにくっつけられること。ケースにクッション材として衣類などを入れれば枕になるので、頭を後ろへ預ける際により快適性が増す。
”タクティカル・サプライ”にはケースの側面にベルクロが付いていないため、通常ラインのように取り付けられない。ここが大きなポイントだ。
座り心地に差はある? 2種類のチェアに座ってみた
では、屋外に出てそれぞれのチェアに座ってみた。まずは通常ラインから。
次に”タクティカル・サプライ”。
座面高は同じなので大きな違いはなく、頭を預けられることで本当に快適性が増したように感じる。
「座り心地は本当に一緒なの?」と疑問を抱く人もいるだろう。答えは「多少違う」と言っておきたい。
先述した生地の違いで、”タクティカル・サプライ”はお尻が当たる両サイドを肉抜きされているが、全体は同じ生地で作られている。これにより、しっかりとした座り心地で安定感がある。
一方の通常ラインは2種類の生地が使われていて、両サイドと背中部にメッシュ生地を採用している。これがお尻と背中にフィットし、包まれる感覚を覚えたのだ。
ちなみに、”タクティカル・サプライ”の肉抜き部より通常ラインのメッシュ生地のほうが穴の大きさは広い。
ヘリノックス通常ラインと”タクティカル・サプライ”チェアツーのおすすめポイント
ここまでで両者の違いを述べてきた。
結論としては、”タクティカル・サプライ”は多少硬くても安定感のある座り心地が好みな人に向いており、通常ラインは快適性を求める人に向いているだろう。
また、前者は肉抜きされた部分以外で風を通すところがないため、寒い時期に使うと寒さから身体を守ってくれる。
後者はメッシュ生地からビュンビュン風が通るため、夏場など暑い季節なら背中などに起きがちな蒸れを解消してくれる。
それぞれの良さを鑑みたうえで、購入を検討してみてはいかがだろうか。
ヘリノックス「チェアツー」商品詳細
記事内で通常ラインとして紹介したもの
価格:14,850円(税込)
サイズ:幅55×奥行き65×高さ84cm
収納サイズ:幅46×奥行き13×高さ12cm
総重量:1.18kg
座面高:34cm
耐荷重:145kg
ヘリノックス「タクティカル チェアトゥ」商品詳細
価格:18,480円
サイズ:幅55×奥行き65×高さ84cm
収納サイズ:幅46×奥行き15×高さ15cm
総重量:1.28kg
座面高:34cm
耐荷重:145kg
【文/撮影】小川迪裕
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。
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