スティックターボⅡにオリジナリティを!
ユニフレームが販売するスティックターボⅡは、洗練されたデザインのガストーチで、多くのキャンパーから人気を得ている商品です。
こちらの商品、多くのガレージブランドからカスタムキットが販売されており、自分好みの見た目に変身させて楽しむキャンパーが多くいます。
しかしカスタムキットの中には、人気が高く入手困難なものもあり、注文してから届くまで数か月待ちなどという商品もあります。
今回はそんなガレージブランドのカスタムキットに憧れた私が、自分でグリップを製作する様子と、その作り方をご紹介します。
手先の器用さに自信があるという方や、自分も行ってみたいと思った方は、ぜひチャレンジしてみてください。
【スティックターボⅡのレビュー記事】
【レビュー】ユニフレームのスティック型ターボライターが便利 最強火力を片手で操作!
木製グリップを製作する前に
今回グリップを装着する部分は、スティックターボⅡ持ち手のシルバーの部分。
持ち手は径が27mmあり、これに被せるような形でグリップを装着します。
今回は木材を加工してグリップを製作するため、木材に27mmの穴をあけて、グリップとして装着できるような構造にします。
一般的なインパクトドライバーなどは、装着可能な軸径が6.35mmのものが多いです。しかし今回使う27mmの木工用ビットは、軸径が10mmです。
一般的なインパクトドライバーなどに軸径10mmのビットを装着する場合は、別売りのドリルチャックを用いて、インパクトドライバーに10mm軸を装着できるようにしましょう。
スティックターボⅡの木製グリップを製作
木材の中心にドリルビットを当てて、垂直に穴をあけます。
穴をあける際の注意点は、ビットに体重をかけすぎないこと。あまりに強い力をかけると木材にも負担がかかり、ひび割れなどの原因になります。
木材にひびを発生させないよう、慎重に穴をあけます。
木材に穴があいたら、穴の内側を目の細かい紙やすりで整えます。
穴の大きさが広がらない程度に、内側をきれいにします。
ナイフを使って木材を円筒形に成形します。最初はおおざっぱに、ある程度円筒形を作る程度にしましょう。後半~終盤にかけては慎重に、きれいな円筒形になるように木材を削ぎ落します。
刃物を使う作業なので、もし実践する場合はケガに気を付けて、細心の注意を払って作業しましょう。
薄さが約4mm程度の円筒形になるまで、コツコツとナイフで削ります。
薄さを均一にそろえるのは少々難しいですが、焦らずじっくり削るのがコツです。
円筒形が完成したら、そこから好みのデザインに仕上げます。この際に注意するのは、円筒にひびが入ったり割れたりしないよう、慎重にナイフで削ることです。
ナイフの刃が木材に深く入ると、削るのに相当の力が要ります。すると余計な力が加わることになり、円筒が破損したり、勢い余って指や手を切ることにつながります。
焦らず、慎重に、細かく削ることを意識すると、失敗せずにグリップを作ることができますよ。
ナイフで形を作った後は、やすりで細かい部分を削って整えます。
最終的に塗装をする場合は、この段階で木材の表面をきれいに仕上げておくことで、塗料の乗りがよくなり、きれいに塗装できます。
仕上げにグリップを、好みの色で塗装します。
木目を出して自然の風合いを持たせるなら、水性ステインを使うのがおすすめです。
今回私は水性ステインのウォルナット色を使いました。コーヒーのような落ち着いた色味で、雰囲気のある仕上がりになるのでおすすめの色です。
塗装後は1~2時間程度、乾燥させます。
水性ステインで色を濃くする場合は、2~3度重ね塗りをすることで、色に深みが生まれます。その場合は塗料が完全に乾く前に、木材に塗料を染み込ませるように重ね塗りするのがコツです。
塗装後完全に乾いたら、グリップの完成です。
オリジナリティあふれるグリップで、スティックターボⅡが格段にかっこうよくなる!
製作したグリップをスティックターボⅡに装着すると、もしかするとグリップが少し大きく、スポスポと抜けてしまうかもしれません。
その場合は、スティックターボⅡの持ち手部分に、A4用紙や薄手の布を巻き、その上からグリップを装着するとフィットするようになります。
オリジナルのグリップを装着することで、見た目のドレスアップだけでなく、実用面でも握りやすくなるため、使い勝手がよくなります。
「ガレージブランドのカスタムキットが手に入らない……」という方や、「キャンプギアでオリジナリティを演出したい」という方は、ぜひチャレンジしてみてください。
手間こそかかりますが、オリジナルのグリップを装着したギアは愛着が湧き、ずっと大切に使いたくなりますよ。
写真・文/アサノダイスケ
【Profile/アサノダイスケ】
秋田県在住アウトドア系フリーライター。オリジナルのキャンプギアを設計・製作するのが趣味。年間30泊以上キャンプを楽しんでおり、将来は山を購入して自分で切り拓き、キャンプ場を作って経営するのが夢。
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