ファミキャンデビューを応援!
子どもとのレジャーにキャンプを考える人はたくさんいます。
キャンプ場はある程度、整備された環境とはいえ、油断は禁物です。
そこで、これからファミリーキャンプデビューを予定している方に向けて、どんなリスクがあるのかを解説します。
自然の中で少しでも安全にキャンプを楽しむために、気をつけておきたいポイントを紹介します。
ビギナーさんも慣れているベテランさんも、子連れの際のキャンプにどんなリスクポイントがあるか、あらためておさらいしてみましょう。
事前準備での注意点 どんなリスクがあるのかシミュレーションしておくこと
ファミリーキャンプに行くときは、入念な準備をして、どんなリスクが想定されるか、事前に考えておくことが重要です。
お父さん、お母さんもキャンプが初めてという場合は、いきなり単独でキャンプデビューする前に、慣れているキャンブ好きの友人知人に相談してグループキャンプに一緒に行くことをオススメします。
キャンプの流れをひととおり経験してから、家族だけで行くようにすると、ある程度、落ち着いてファミリーキャンプが楽しめると思います。
また、子どもがキャンプデビューという場合、当然ですがキャンプを知らない状態です。本や動画などで、キャンプってこういうものというのを事前に説明しておくのも有効かもしれません。
以下では、具体的に注意しておきたい事前準備のポイントをまとめます。
ポイント1 近場のキャンプ場をセレクト
子どものキャンプデビューでは、移動時間があまりかからない近場のキャンプ場を選ぶといいでしょう。
到着までの時間、子どもが疲れてしまわないようにという配慮もありますが、近場で周辺の様子がわかるエリアであれば親も安心です。
急な発熱やけがなどで病院に行く必要があったときなどにも対応しやすいです。
ポイント2 約束ごとを決めリスクを共有する
「今日は夕飯の買い物に来ただけだから、お菓子は買わないよ」
そんな約束をしてからスーパーへ行ったという経験のあるお父さんやお母さんは多いはず。
子育てをするうえで“先に伝えておく”という手法はとても有効だと言われています。
「キャンプ場ではひとりで出歩かない」「焚き火には近づかない」など、キャンプに行くときにも危険を回避するための約束ごとを決めておきましょう。
「夜はおうちと違って、とても寒くなる」「森のなかで走ると危ない」など、自然の怖さについても話をしておくのもありです。
自然を相手にしているということを子どもにも自覚してもらうことは、アウトドアを楽しむうえでもとても良い基礎知識となるはずです。
ポイント3 トイレや炊事場などの水回りはできるだけ近くに
テントサイトを予約できるキャンプ場なら、トイレや炊事場など水回りからあまり離れていない場所を予約しましょう。
初めてという楽しさや緊張から、トイレを忘れていて急にしたくなってしまったり、逆にトイレがいつも以上に近くなってしまったりすることは十分考えられます。
夜中にトイレに行くとなると、真っ暗な外を歩くのは、子どもにとってはとても不安です。
また親目線で考えても、炊事場が遠いと移動が大変なだけでなく、食事の準備や片付けで行ったり来たりしていると、子どもから目を放してしまうことも考えられます。
なので、トイレや炊事場はテントサイトからも見える距離にあると安心です。もちろんしっかりお手伝いしてもらえば、それも良い思い出になります。
ポイント4 子ども用のキャンプ用品を用意する
子ども用のアイテムを揃えてあげましょう。
ファミリーキャンプで意外と多いのがイスの事故。
大人と同じ大きさのものだと、料理や飲みものを取ろうとしたときや、降りようとしたときに前のめりになってイスごと転ぶことがあります。
仮に目の前がコンロだったら大変なことになってしまいます。
大人と兼用ではなく、幼い場合は子どものサイズに合ったものを用意しましょう。
また、帽子や水筒も必ず持たせましょう。遊んでいる最中にも自分のタイミングで飲むことができます。
蚊をはじめ、さまざまな虫もいるので、子ども用の低刺激な虫よけスプレーも必需品です。
林間サイトなど、近くに茂みなどがあるキャンプ場の場合は薄手の長袖や長ズボンなども持っていくと安心。
手足をカバーできますし、マダニなどがかみつくことも予防できます。
寝袋も子どもには専用のものがいいですね。特に冬場は、大人用では隙間ができて保温効果が保てず、低体温症などの危険を招いてしまいます。なので、子ども用の寝袋を用意してあげてください。もしくは、2人用をチョイスして一緒に寝るのも効果的です。
また、できればスリーピングマットも厚めで寝心地の良いものを用意してあげましょう。
初めての慣れない環境なうえに、体が痛くて眠れなかったら、次の日楽しく遊べないどころか体調も悪くなってしまいます。
キャンプ場での注意点 時短できるところは時短する
キャンプ場に着いてからの注意点を考えてみましょう。
キャンプに慣れていない人はテント設営だったり、ごはんの準備だったり、やらなくてはならない作業に集中してしまい、子どもから意識が離れてしまうこともしばしば。
慣れている人であっても、なんらか作業はあるので、瞬間的に子どもから目を離してしまう可能性は排除できません。
ですので、できるだけそういうシチュエーションに陥らないよう、手間を省いて、時短できるところは時短して、現地では子どもへ意識を向けるようにしてください。
ポイント5 テント設営はできるだけ短く ワンタッチテントもあり
テントの設営はどうしても時間のかかるもの。テントを設営しながら子どもに目を配るのはなかなか大変です。
初めてであればワンタッチ式テントなど短時間で設置できるタイプを使うなどして、できるだけ手短かに立てられるようにしましょう。
キャンプデビューに盛り上がって、いいテントをそろえたくなる気持ちもわかりますが、子どもがキャンプを好きになるかはやってみないとわかりません。
デビューのときは、子どもの様子を見極めるお試しの側面もあるので、スペックやブランドにこだわらず、できるだけ簡単に立てられるテントをチョイスするのがオススメです。
外で過ごすのが好きかどうか、子どもの様子を観察したり、子連れでキャンプをする労力がどのくらいなのかを見定めてください。
子どもも親も楽しめて、余裕があるのであれば、そこからテントにこだわるのも遅くはありません。
子どもが小学生くらいであれば、設営のお手伝いをお願いして一緒にやるのもオススメです。
ハンマーを振り回したら危ないことや、ペグやロープはつまずきやすいことなどを伝えておけば、子どもも覚えやすいでしょう。
逆に、幼児くらいの場合は、お父さんかお母さんのどちらかは子どもの世話にかかりきりになってしまいます。
そうなると、テント選びでは1人でも設営できるかどうかがポイントになります。
ワンポールテントは1人でも立てやすいテントですので、オススメです。
ポイント6 食事の準備はできるだけ自宅で 片付けも時短
調理も片づけもできるだけ手間のかからないものを用意しましょう。
家で事前に下ごしらえをして、キャンプ場では焼くだけにしておくなど、現地での作業をできるだけ簡略化しておくとスムーズです。
環境問題やゴミ問題のことも配慮しなくてはいけない部分ですが、小さい子のデビューキャンプであれば、お皿なども使い捨てにして片づけの時間を短縮する工夫もアリでしょう。
ポイント7 バーベキューでのリスク
バーベキューは火を使うので、子どもにとっては危険な要素がいっぱいです。コンロの周りでは遊ばせないようにしましょう。
ボール遊びなどは、思わぬ方向に飛んでしまってコンロに当たることもあります。
自分達だけでなく他のキャンパーに当たることも考えられるので、広い場所で遊ばせるか、みんなが火を使っている時間帯は別の遊びを提案してください。
テーブルゲームなどを持っていっておけば、調理をしている間も近くで遊んでもらえますし、急な雨のときの遊びにも役立ちます。
ふだんから使うわけではないので、コンロや炭などに興味津々となる子もいるかもしれません。
触らせないのはもちろん、火の粉が飛ぶこともあるので、のぞきこむなど過度に近づかないように目を配ってください。
また調理器具やトングなどが熱くなっていることもあります。
見た目ではわからないので、危ないことをしっかり説明するか、子どもが小さい場合は手の届かないところに置くようにしましょう。
子連れキャンプのベテランさんに聞くと、子どもが小さいうちは、火の粉が飛んで準備や片付けが手間な薪や炭は使わず、ガスコンロで調理を楽しむという人も多いです。
アクシデントに慌てない準備
いくら事前に準備しても、いくらキャンプ場で子どもに目を配っても、想定外の自体は起こりえます。
そんなときにあると便利なグッズや準備しておくべきグッズをおさらいしましょう。
ポイント8 ヘッドライトやランタンなどの夜間の照明グッズ
ふだんは夜中にトイレに行かないという子どもも、環境の違うキャンプではトイレに起きてしまうということもあります。
真っ暗ななか、トイレに行くのはとても怖いし危険なもの。足元を照らすランタンや懐中電灯は必ず用意していきましょう。
また、トイレなど手を使う場所へ行くときにはヘッドライトもおすすめです。常に目の前を照らしておくことができますし、前方から来る人にもわかりやすいです。
ポイント9 いざというときのための携帯用トイレ
屋外での楽しい遊びに夢中になるうちに、トイレが限界になっていた……というのは子どもにはよくあることですよね。
トイレまでの距離が遠ければ、間に合わなくなってしまう可能性もあります。
そんなときのために持っておくと便利なのが携帯用トイレです。
これがあればトイレまで間に合わないというときや、夜中に怖くてトイレに行けないといったときにもとても便利です。
もちろん車での移動中にも使えますから、用意しておいて損はないアイテムでしょう。
ポイント10 ばんそうこう、消毒液などの救急セット
ちょっとしたケガはキャンプにつきものかもしれません。
ばんそうこうや包帯、軟こう、消毒液など最低限の救急セットは持っていくようにしましょう。
湿潤ケアができるばんそうこうや包帯などがあれば、かるいやけどの応急処置にも役立ちます。
トゲ抜きなどもアウトドアシーンでは意外と出番があるので準備しておきましょう。
常に子ども目線で
キャンプの経験がある大人がいれば心強いことですが、反面、それまでの経験でペースを作ってしまいがちです。
大人だけのキャンプと、子どもがいるキャンプでは、気を配るポイントがまるっきり異なります。
常に子どもが主役であるように意識をしてキャンプを進めていきましょう。
グループなどでキャンプに行く場合、たくさんの大人がいても安心はできません。
誰かが見ていると思ってしまいがちですが、テントの設営中や調理中などのタイミングについ目を離してしまうこともあります。
また、たくさんテントが立ち並んでいるような場所だと、子どもには迷路のように思えて迷子になってしまう可能性もあります。
非日常的な環境の中では、子どもはいつも以上にはしゃいでしまいます。
大人のように自分では限界がわからない子どもは、はしゃぎすぎてケガをしたり、夜中に熱を出してしまうことも十分にありえます。
子どもを興奮させすぎないようにコントロールしてあげることも大切です。
できる備えは全部やって、あとは一緒に楽しもう!
自然の中で遊ぶということは、どんなに気をつけて、どんなに準備をしていったところで、すべて完ぺき・安全というわけにはいきません。
それだけ危険は必ず隣り合わせであるということです。
子どもたちだけで自由に遊びたかったり、大人もゆっくりしたい時間もあるかもしれませんが、そこはせっかくのキャンプ。
子どもと一緒になってたくさん遊び、アウトドアを満喫することがいちばんのリスク管理になるのかもしれません。
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