メリノウールブランドとして名高いIcebreaker(アイスブレーカー)
羊毛の生産量が世界トップクラスのニュージーランドで誕生したIcebreaker(アイスブレーカー)。ハイゲージ(細い繊維)で編まれたセーターやインナーが有名で、アウトドアマンの間では知らない人がいないほど親しまれている。
今回は、なかでも新作のハイゲージセーターを購入。他のセーターとは異なったディテールに注目してもらいたい。
クラシカルな要素を取り入れたセーター
こちらの「メリノ ピケ ロングスリーブ クルー」は、メリノウール100%の薄手のセーター。価格は16,500円+税で、メンズのみの販売である。サイズはXS〜Lを展開。
生地はポロシャツと同じ鹿の子編みで作られており、さらっとした肌触りで一般的なウールセーターと比べてちくちくした感触が軽減されている。
また保温性も高いので、薄手でもある程度の気温に耐えられる。筆者はインナーを着た2枚重ねで秋の10・11月を過ごしていた。
このセーターの特筆すべき点は、肩当て。専門用語でヨークと呼ばれるところだが、ミリタリーのコマンドセーターに見られる切り替えタイプになっている。
素材はリサイクルナイロンを使用しており、耐久性だけでなく環境面にも配慮している。
実際の機能は、バックパックを背負いながら動く際に、擦れて肩の生地が破れないようにするため。こちらのセーターはデザイン要素で取り入れられているが、コマンドセーターとは異なり首根っこの部分まで別生地が施されている。クロスの縫い目もモダンなデザインだ。
袖口と裾にはリブ(ゴムのように伸縮する編み)はついておらず、セーターというよりロングシャツ感覚で着られる。生地もやや薄いため、インナーとしても使える。
実際にメリノ ピケ ロングスリーブ クルーを着てみた
こちらが着た状態。身長164cmの筆者で、XSサイズでジャストサイズ! 裾は腰ベルトがしっかり隠れる長さなので、前屈みになってもパンツが見える心配はない。
首の詰まりもなく、リラックスして着られる。脱ぎ着する際も力を入れずにスムーズにできる。
シルエットは細すぎずゆったりしすぎない絶妙な塩梅。
メリノウールは通気性がよく、吸収した汗を外へ放出し、なおかつニオイがつきにくいことで知られるが、こちらは肌着を着て春・秋にアウターとして着ても問題ない。
肩当てはこんな感じ。ヨークが斜めに落ちるデザインになっており、筆者はなで肩なのでお見せすることはできないが、いかり肩でも肩がシャープに見えてスッキリした印象になる。
デイパックを背負ってみると、肩当てにショルダーストラップがのるようになっており、これならスレも心配することはない。サコッシュも同様なので、キャンプやフェスなどにも最適だ。
脇周りもショルダーストラップの邪魔にならず、可動域は広く保てている。
ゆったり目のセーターだと、バッグを背負うと脇が詰まり腕を上にあげにくくなるが、このセーターはその不便さを感じさせない。
生地が薄いために体が立体的に浮き出てしまう
個人的に気になったのは、肌着を着ていてもおなか周りや乳首が若干浮き出てしまうこと。
汗染みは見られなかったが、ピッタリしたサイズだと各部がはっきりと見えてしまうので、気になる人はワンサイズ大きめを選ぶか、インナーとして使うのがいいかもしれない。
薄着で快適に過ごしたい人にぴったりなセーター
環境に配慮した素材を使用しながら、デザイン性と機能性を両立したアイスブレーカーのメリノ ピケ ロングスリーブ クルー。3シーズン着られるので、気になる人は着てみてはいかがだろうか。
アイスブレーカー「メリノ ピケ ロングスリーブ クルー」アイテム概要
価格:16,500円+税
サイズ:XS〜L
カラー:オリーブナイト、ディープミッドナイト
アイテムの詳細はこちら(メーカーサイト)
文/撮影】小川迪裕
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。