定番料理「カレー」をアレンジ
キャンプ料理の定番のひとつに「カレー」があります。
大きなお鍋でみんなで作る「カレーライス」もいいのですが、たまにはメスティンで作る「おつまみカレー」はいかがでしょうか?
メスティンで調理することで、おかずの一品としてちょうどいい、食べきりサイズのカレーが作れます。アルミ製で熱伝導率の高いメスティンは、カレーのような煮込み料理にもぴったりなんです。
ということで今回は、バルで食べる一品料理のような「サバ味噌カレー」の簡単レシピをご紹介します。
味噌煮のサバ缶を使ったレシピは、ついついお酒も進むような、濃厚な味わいが特徴。お米はもちろん、ぜひ香ばしく焼いたバケットやフォカッチャと食べてほしい一品です!
サバ味噌カレーの材料
<材料>
サバの缶詰(味噌煮)1缶
カレーのルー(固形) 2皿分
水 1カップ
ナス 小1本
じゃがいも 1個
梅干し 好きなだけ
バゲット 好きなだけ
サバ缶を使ったカレーは今や珍しいものではありませんが、このレシピのポイントは「味噌煮」の缶詰を使うところ。
「水煮」の缶詰よりもカレーの辛さをマイルドにしてくれ、味に深みが出るんです。スパイスをたくさん入れたり、翌日まで煮込んだような「うまみのある辛さ」が簡単に再現できます。
私が使用したサバ缶は、伊藤食品の「美味しい鯖味噌煮」。
最初は見た目のインパクトにひかれて購入したのですが、国産のサバを辛口の味噌で煮付けているため甘すぎず、缶詰にありがちなネトネト感が少ないので気に入っています。
金色のパッケージで高級感がありますが、190g入りで200円ほどなのでコスパも悪くありません。
カレーのルーはお好みのものでいいですが、お伝えしたように味噌によって辛さが和らぐので、普段より少し辛めのものを選ぶといいですね。私はふだん「中辛」なので、「辛口」にしました。
水の量はお好みに合わせて調整してください。
サバ缶とルーだけでも十分おいしいのですが、具がゴロゴロ入っているほうがおかずとして食べ応えがあるので、ぜひ野菜も入れましょう。
今回はじゃがいもとナスにしましたが、玉ねぎやにんじん、アスパラ、きのこなど通常のカレーに合うものならなんでも大丈夫です!
じゃがいものような根菜でも、メスティンなら素早くしっかり火を通りますよ。
サバ味噌カレーの作り方
では、さっそくサバ味噌カレーを作ってみましょう。とはいえ、レシピというほどの難しい工程はありません。
1 ナスとじゃがいもを一口大に切ったら、メスティンに水1カップとじゃがいもを入れます。
この状態でふたをして火にかけ、5分ほどじゃがいもを下ゆでします。
2 カレーのルーとサバ缶を入れます。サバ缶は汁にも栄養やうまみがたっぷりなので、必ず汁ごと入れてください。
ルーは刻んでから入れると早く溶けますが、面倒であればそのまま放り込んでもOK。サバの身は軽く少しほぐしておくと食べやすいです。
これで再びふたをして、弱火で10分ほど煮込みます。
3 じゃがいもに火が通ったら、ナスを投入。
ひと煮立ちさせてナスがくたっとしてなじんだら完成です。
味の決め手は梅干し!
ごはんにかけて食べてももちろんおいしいのですが、このカレーはぜひバゲットと一緒にどうぞ。しっかりと味噌が効いた濃厚なお味は、お酒のアテにばっちりです。
そして、このレシピの最大のポイントは……梅干しを合わせること!!
カレーに梅!? と思われるかもしれませんが、この組み合わせ、めちゃくちゃ合います。サバ味噌カレーに関しては福神漬けよりも断然「梅」です。
バゲットに梅干しをぬり、サバ味噌カレーを乗せて食べると、想像以上に梅とサバの味がハッキリと感じられて驚くと思います。
梅とサバがカレーに全然負けていません。でもちゃんとそれぞれがマッチしているんです!
「和」な風味なのにバゲットとも相性抜群。ワインがグビグビいけちゃう一品ですね。
ひと手間加えるなら、チーズ
とっても簡単にできてしまうサバ味噌カレーですが、「もうひと手間加えたい」「アレンジしたい」という場合にオススメな方法をいくつかご紹介します。
まずはチーズ! これはもうほとんどの料理に合う食材なんですが、サバ味噌カレーに合わせても間違いありません。しかも、食べている途中で手軽に「味変」できるのがいいですよね。メスティンであれば、ふたをして加熱すればすぐにチーズが溶けます。
さらにトマト缶とごはんを加えて混ぜれば、リゾット風の仕上がりに!
また、シメの一品がほしいときに試してほしいのが「カレーうどん」。これも、めんつゆとうどんを入るだけで完成します。油揚げやネギをを加えるとさらに本格的な味になります。
簡単キャンプ飯のレパートリーに
アレンジについても紹介しましたが、そもそもは「メスティンに材料を入れて煮込むだけ」のレシピです。
レトルトカレーほどの手間で、レトルトカレーにはないうまみを楽しむ。それがこのカレーの最大の魅力だと思います。
まずは「アウトドアで簡単に作れる料理」のレパートリーのひとつとして、次回のキャンプ飯候補に加えてみてくださいね。
【PHOTO/TEXT】しま子
【PROFILE:しま子】
キャンプとお酒と離島旅を愛する兵庫県民。お酒にあう料理・景色・シチュエーションを日々探求している。主なフィールドは関西一円と瀬戸内海沿岸エリア。エンタメ系雑誌の編集部勤務を経て、現在はフリーライターとして活動中。