春夏秋冬、どの季節でもキャンプを楽しみたい方のテント選びは難しいですよね。
暑い時期、寒い時期、季節に合わせたテントをそろえるとなると、費用もかさみ、保管場所の確保もなかなか大変です。
そんな悩みを解決してくれるのが「4シーズンテント」。今回はその特徴や選び方など、4シーズンテントのいろはをご紹介します。
4シーズンテントの特徴は？ 3シーズンと何が違う？
3シーズン用と銘打った一般的なテントは、春秋だけでなく夏でも快適に使用できるよう、メッシュなどを多用した通気性重視のものが多く、気温の低い冬などには不向きです。
そのデメリットを補い、名前の通り春夏秋冬を通して使用できるよう、さまざまな工夫を詰めこんだものが4シーズンテントというわけです。
4シーズンテントは雪山登山に使われる本格的な冬用テントと、暑い日でも快適に過ごせる構造になった夏用テントの、ちょうど間に位置するテントです。
大きな特徴の1つとして「ベンチレーション（換気）効果と保温性の両立」があります。
ドアパネルなどがメッシュ素材の場合、夏にはテント内の熱い空気を逃がしたり、涼しい風を外から取り込むことが可能ですが、冬では逆にそれが保温性を失わせる要因となります。
その保温性をカバーするために、メッシュと生地の2層構造になっているものや、インナーテントを完全にカバーするフライシート付きのものなど、4シーズンテントの多くには熱を逃がさない工夫が施されています。
使う季節や気温によって、ベンチレーションと保温性を調節できて大変便利ですね。
4シーズンテントのメリット・デメリットを知っておこう
「どの季節でも使えるならば4シーズンテント一択で良いのでは？」と考える方もいるかもしれませんが、もちろんデメリットもあります。
あらためて4シーズンテントのメリット・デメリットを確認し、本当に自分のキャンプスタイルに合ったテントか考えてみてください。
４シーズンテントの【メリット】
１：どの季節でも使える
言わずもがなシーズンを選ばないので、1年を通してキャンプをやりたい人にとってはありがたいものです。
これ１張で夏も冬もキャンプができれば、季節ごとのテントを買う必要がないうえ、いつでもキャンプへ行けてアウトドアの幅が広がります。
２：丈夫
寒さの厳しい冬での使用を考慮した設計なので、冬の悪天候にも耐えられるようになっています。
冬キャンプにおいて、強風によるテントの破損や雪の重みによる倒壊は命の危険にもつながるので、とても重要なポイントと言えます。
３：寒さ対策がされている
冬キャンプにありがちな「ファスナーが凍って開けられない」「雪がテント内に吹き込んできて寒い」などのトラブルが起きないように、素材や造りが工夫されているので安心です。
また、寒いなかかじかむ手で長時間かけて行うことになりがちな、冬テント設営の負担を軽減してくれる、簡単にラクに設置できるタイプのものもあります。
４シーズンテントの【デメリット】
１：通気性が劣る
冬にも対応できるように作られているため仕方ありませんが、夏用テントと比べやはり通気性は劣ります。
通気性が悪いとテント内外の温度差が大きくなりやすく、結露の原因になります。この結露が凍りつくと、より通気性能を損ねる要因となるのです。
２：重たい
こちらも丈夫なぶん、ある程度仕方ないのですが、素材などの都合上、比較的重いのも4シーズンテントのデメリットです。
キャンプにおける重要事項「軽量性」に欠けるので、荷物を少なく軽くまとめたい方には不向きと言えます。
選ぶときのポイントは？
ひと言で4シーズンテントと言ってもその種類はさまざまです。先ほど紹介したメリットを活かしきれているものを選びましょう。
ポイント１：インナーテントとフライシートそれぞれに換気用の開口部があるか
ベンチレーション効果をしっかり得られるかがポイントになります。
片方だけにあっても効果はあまり期待できないので、必ず両方に付いているか確認してください。
ポイント２：フライシートに付いているスカートは巻き上げられるか
4シーズンテントの多くには、フライシートから地面までを覆う「スカート」が保温性のために付けられています。
冬の寒いときにこれがあると、すきま風を防げたり、テント内の熱を逃がさなかったりと便利ですが、夏には通気性の邪魔になります。
夏には巻き上げられ、冬には降ろして使えるような、調節のしやすいスカートかどうかもチェックしておきましょう。
ポイント３：外張りが必要かどうか
種類によっては3シーズン用テントにオプションの外張りを付けるものや、もともと透湿防水素材を採用することで外張りを不要とするものがあります。
この外張り、あれば保温性が高まりますが、そのぶん設営に手間がかかります。
保温性を取るか手間を取るかは人それぞれですが、寒いなかでの設営のひと手間は場合によっては良くも悪くも命を左右することがあるので、どちらも侮れません。
チェックしておきたい、オススメ4シーズンテント！
数ある4シーズンテントの中から、オススメのものを2つ厳選してご紹介しましょう。
ベルガンス ウィグロ LT4
ノルウェーの伝統的ブランドであるベルガンス社の製品です。
下にはスカート、上には換気用窓と装備はバッチリ。
優れた機能性だけでなく、北欧らしい個性的なデザインも魅力的なので、人とは少し違うテントを持ちたい方には特にオススメです。
スノーピーク ドックドームPro.6
スノーピークの新定番モデルとして人気のドックドームPro.6。
４シーズンで使えるテントで、メッシュ窓が多くて通気性が高く、夏も快適に過ごせます。
マッドスカートが付いているので冬場の冷気対策もバッチリです。
前室が広いのでリビングスペースとしても使え、ファミリーユースにオススメです。
4シーズンテントの特徴を理解したうえでの検討を！
四季を通して使用できる便利な4シーズンテントですが、メリット・デメリットを踏まえた上で、本当に自分に合っているのか見極める必要があります。
他のギアとも組み合わせながら、キャンプの快適な家（テント）作りを考えてみてくださいね。
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