日本山岳遺産認定地決定!2016年度は北海道の美瑛富士と福岡県の嘉穂アルプス
2016年度の日本山岳遺産認定地が発表され、今回は、北海道・美瑛富士と福岡県・嘉穂アルプスに決まった。
日本山岳遺産とは?
「日本山岳遺産」とは、次世代に伝えたい豊かな自然環境や、人と自然の関わりを有し、それらを守り、活用するような地元の活動が盛んな山や山岳エリアを、日本山岳遺産基金が認定するものです。
日本山岳遺産HPより引用
日本山岳遺産基金が、地域の自薦に基づいて、アルピニストの野口健さんや、田中文男さん(日本山岳協会顧問)など、日本山岳遺産基金アドバイザーたちの意見を参考に認定するもの。これまで6年間で南木曽岳(長野県)、三嶺(高知県・徳島県)など、日本全国18箇所を認定してきた。
北海道・美瑛富士ってどんな山?
美瑛富士は十勝岳を中心とする十勝連邦北部に位置するコニーデ型火山で「美瑛富士」は愛称ではなく正式な山名。連峰内には十勝岳(日本百名山)、美瑛岳(北海道百名山)、オプタテシケ山(日本三百名山)がある。
美瑛富士の登山口情報
美瑛富士の登山口は白金温泉の国設白金野営場から美瑛川上流方面へ2㎞ほど進んだ場所にある。白金温泉にはホテルなどがあり、登山旅行で宿泊するには便利。登山口へは林道に沿って行くことになるが、林道入口にゲートが設置されている。事前に、上川中部森林管理署美瑛森林事務所(0166-92-2063)に連絡をして鍵番号を確認しておくこと。
バス・自動車での美瑛富士へのアクセス
バスでアクセスする場合はJR富良野線美瑛駅からバスで向かうことになる。美瑛駅で道北バスに乗車し白金温泉バス停で下車(乗車時間は34分程度)。白金温泉から登山口までは徒歩。
自動車で向かう場合、美瑛富士の登山口から100mほどの場所に駐車スペースがあり10台ほど駐められる。道央自動車道旭川鷹栖ICから約54kmで美瑛富士登山口の駐車場へ着く。もしタクシーを使ってアクセスする場合は美瑛駅から約30分、乗車料金の目安は約6300円だ。
福岡県・嘉穂アルプス ってどんな山?
嘉穂アルプスは馬見山(うまみやま)、屏山(へいさん)、古処山(こしょざん)の総称。福岡県嘉麻市嘉穂地区の南部に位置し、地元では「嘉穂アルプス」の愛称で親しまれている。馬見山にはブナが自生するブナ尾根や花崗岩の巨石群、ヤブツバキの群落があり、古処山には露出した石灰岩帯や特別天然記念物・ツゲの原生林、オオキツネノカミソリの群落などが見られる。絶滅が危惧されるクマタカの生息と繁殖も確認され貴重な生態系が形成されている自然豊かな山域だ。
嘉穂アルプスの登山口・アクセス
嘉穂アルプスの登山口には、嘉麻市の嘉麻峠、馬見山キャンプ村、古処山キャンプ村「遊人の杜」 や朝倉市側からのルートがある。また嘉麻峠から秋月までの登山道は九州自然歩道となっている。
日本山岳遺産基金について
登山と自然の専門メディア社である山と溪谷社が、日本の山岳自然環境の保全、次世代の登山者の育成、安全な登山の啓発を目的に、2010年に設立した任意団体。山岳地でのゴミ拾い、マナーアップの呼びかけ活動や、青少年登山への支援を行うとともに、日本山岳遺産を認定・発表し、上記の目的に沿った活動団体に助成を行なっている。
http://sangakuisan.yamakei.co.jp/