普通のステッカーがきれいなオブジェに!
エポキシレジンは、型に流し込んで放置するとカチカチに硬化する樹脂です。
硬化するとガラスのようにきれいな無色透明なかたまりになることから、アートの素材としても使用されています。
ホームセンターでは取り扱っていない店舗が多いのですが、通販であれば簡単に手に入る素材です。
今回はこのエポキシレジン(以下、エポキシと表記)を使用して、有名アウトドアブランドのステッカーでオブジェを作りました。
オブジェにしたステッカーはこちら。モンベル、ザ・ノース・フェイス、パタゴニアの3つ。
ステッカーはアウトドア用品店や、メーカーの公式サイトなどから購入可能です。
この普通のステッカーが、このようなクリスタルオブジェに変身します!
硬化するまで時間はかかるものの、作業自体はとても簡単です。素材も簡単に手に入るものばかりなので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
今回使用した材料・道具
【材料】
・エポキシ
・ステッカー
・アクリル板
【道具】
・まな板シート
・差し金(ものさし)
・はかり
・アクリルカッター
・カッターナイフ
・鉛筆
・紙ヤスリ
・ヘッドライト用研磨剤
・セロハンテープ
・紙コップ
はかり・差し金・アクリルカッター・カッターナイフ以外は、ダイソーで購入したものです。
ヘッドライト用研磨剤は、ピカールなどの研磨剤を使用しても問題ありません。
クリスタルオブジェの作り方
1.ステッカーにあわせてアクリル板をカットする
まずはアクリル板をおおまかにカットしていきます。
アクリル板の上にステッカーを並べ、鉛筆で直線を描きます。その線のとおりにアクリルカッターでカット。
アクリルカッターは普通のカッターナイフと使い方が異なるので、注意しましょう。
アクリルカッターでアクリル板をカットするときは、何度もひっかいて溝を掘り、最後に手でパキッと折ります。
おおまかにカットしたら、次はステッカーの形状にあわせて切ります。いびつな形状になってしまわないように、慎重に作業しましょう。
ステッカーをアクリル板にあて、フチをアクリルカッターでなぞるようにしてマーキング。
そしてマーキングのとおりにカット。これで最初の工程は完了です。
初めてアクリル板をカットするときは、手できれいに折れるか不安になると思います。しかし、まったく難しいことはありません。
アクリルカッターでしっかり深い溝を掘れば、ほとんど力を入れなくてもまっすぐ折れてくれます。
2.カットしたアクリル板にステッカーを貼る
続いて、アクリル板にステッカーを貼る作業です。ステッカーがずれてしまわないように、ゆっくり慎重に貼りましょう。
ステッカーの裏の剥離紙を真ん中からカットして、半分ずつ貼っていくと失敗のリスクを減らせます。
アクリル板を綺麗な楕円形にカットするのには手間がかかるので、モンベルのステッカーは長方形のプレートの中央に貼りました。
3.まな板プレートをカットして型を作る
まな板プレートは、エポキシを流し込む型として使用します。
まずは、まな板プレートの上にアクリル板を置き、鉛筆でマーキング。このマーキングをもとにして、高さ2.5cmの箱型になるように線を描きます。
続いてカッターナイフで線の通りにカット。さらに、折るラインに浅く切れ込みを入れます。切り離してしまわないように注意しましょう。
切れ込みを入れた場所にしっかり折り目をつけ、セロハンテープで固定。これでオブジェの型が完成しました。
4.エポキシを混合して型に流し込む
型が完成したところで、エポキシを流し込む作業に進みます。
今回使用したエポキシは、2:1の割合で混合するもの。はかりでしっかり重さを計測しながらゆっくり混ぜあわせます。
エポキシを混合する際は、配合の比率に注意しなければなりません。配合の比率を間違えると、硬化するのに時間がかかったり、硬化しなかったりします。
エポキシを十分に混ぜあわせたら型に流し込みます。同じ場所から、ゆっくりと注ぐのが重要です。
この時点では、表面に泡がたくさん浮いています。取り除くのがベストですが、ほとんどの泡が自然に消えるので、このままでも大丈夫です。
5.硬化するまで24時間以上放置する
エポキシはしっかり硬化するまでかなりの時間を必要とします。エポキシを型に流し込んでから、24時間以上待ちましょう。
気温が低い時期は硬化するまでの時間が長くなり、3日程度必要になることもあります。
6.型から取り出して紙ヤスリで形を整える
エポキシがしっかり硬化したことを確認したら、型から取り出します。
この状態では形が少々いびつな状態になっているので、紙ヤスリで全体の形を整えます。今回は♯360・♯600・♯1000・♯2000の順番でヤスリがけをしました。
♯2000の紙ヤスリで削った状態では、まだ全体が白く曇っています。ですが問題ありません。最後の仕上げできれいな透明になります。
7.仕上げに研磨剤で磨いたら完成
紙ヤスリで全体の形がきれいに整ったら、仕上げとしてヘッドライト用研磨剤で磨きます。
そして、磨き終わった状態がこちら。
まるで水が固まったかのように、きれいに透き通ったザ・ノース・フェイスのオブジェが完成しました。ヤスリがけをしたときについたと思われる傷が残っていますが、これでよしとします。
この作業を頑張ったぶんだけ、きれいに仕上がるので、念入りに磨きましょう。
自慢のキャンプ用品といっしょに部屋に飾ろう!
エポキシが完全に硬化するまで時間はかかりますが、作業自体はとても単純です。
そして自分が好きなブランドのステッカーをオブジェにできるので、とても魅力的なDIYなのではないでしょうか。
もし今後、自分でエポキシのオブジェを製作してみることがあったら、飾り方に工夫してみてください。
私のおすすめの飾り方は、LEDのイルミネーション付きの台座に乗せること。次々に色を変えていくオブジェは見ていて飽きませんし、インテリアグッズとしてもかなりオシャレです。
くれぐれも刃物の取り扱いには気をつけて、ぜひ挑戦してみてください。
写真・文/斎藤純平
【Profile/斎藤純平】
キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。