前編でヒューズボックスから配線を引っ張った
社会現象になっているあおり運転に対応すべく、ドライブレコーダの需要が高まっている現在。その中でも、ルームミラー型ドライブレコーダというアイテムの注目が集まっている。
今回は、実際にルームミラー型ドライブレコーダ(以下、ドラレコ)を購入して自家用車に取り付けるプロジェクトをスタート! 前編では運転席の下にあるヒューズボックスから配線を引っ張り、ドラレコ本体の取り付けに成功。
<前編の記事はこちら【あおり運転対策!ウワサのルームミラー型ドライブレコーダを設置してみた】>
今回はその後編としてリアカメラの設置過程を紹介する。前編に引き続き、今回もISAOさんに協力していただいた。
ふだんは会社員として働く一方、休日はキャンプ用品からクルマの内装、駐車場の屋根までDIYをするベテラン。ではさっそく、後半戦開始!
本体のドラレコの次にリアカメラを設置
運転席からカーナビの下の空間を通り、助手席へ配線を引っ張ってきた。ここで、ヒューズ電源からのケーブルに接続して、シガーソケットを取り付けてドラレコの電源ケーブルを本体まで引き回す。
※今回使用するドラレコの電源はシガーソケットタイプなので、純正で付いてくるシガーソケットから直接電源をとる場合は、ヒューズボックスから新たにシガーソケットを取り出す工程は不要。
いよいよリアカメラの配線へ! ケーブルは1BOXでも十分な長さがあるため、このクルマではケーブル長が余る。余りの部分をリアゲート付近で処理するのはスペースがないため、後ろのカメラから前へ順にカメラケーブルを配線していく。
リアハッチの周辺に付いているウェザーストリップ(ゴムパッキン)を外す。ウェザーストリップは密閉性を向上させるだけでなく、雨の侵入を防いだり、フレームと内張りを接合させたりなど重要な役割があるそうだ。

リアカメラの配線を天井に差し込んでおく。

そこから内張りやカバーの隙間に入れながらフロントへカメラケーブルを伸ばしてく。

ドアの上とケースの隙間に沿って、カメラケーブルを伸ばしていく。ここも、あらかじめドアの周辺を覆うウェザーストリップを外しておく。

カメラケーブルをフロントへ伸ばし終えたら、ウェザーストリップを元の状態に戻して固定する。
リアカメラを設置する際に重要なのは、リアカメラを貼り付ける場所。カメラを見ればわかるが、設置は横向きにするため、リアカメラを局面のあるリアガラスのど真ん中に貼ると、カメラが水平にならないため、モニターではずれて見えてしまう。

カメラが中央にくるように、設置の場所を計算。
ここで役立つのが、前編で紹介したパーツクリーナー。
油汚れやゴミを洗浄し、テープがしっかり張れるようになる。ホームセンターなどで安く販売しているそうなので、テープを貼る作業をする人はぜひ用意しておこう。使い方は簡単で、布などに染み込ませて貼る箇所を拭き取るだけだ。

リアカメラを設置する場所をクリーナーで洗浄。

リアカメラを貼り付け、先ほど設置したカメラケーブルとつなげば完成!
リアカメラを設置するポイントは、コードをややゆるめに設置しておくこと。リアドアを開け閉めする際、コードがピンと張った状態ではバックカメラに負担がかかり、取れてしまう危険があるそうだ。ゆるめにコードを設置したら、ケーブルクリップなどの配線留め金具で固定しておく。
前編でフロントのドラレコを設置していたが、リアカメラを設置し終えたので、電源を入れて起動するかチェック。すると……。
無事に起動! リアカメラの映像が写ったが、角度を調整していないのでまだ上に向いたまま。でも、これでなんとかひと安心。起動後に設定する内容などはレビュー記事にて紹介する。
ドラレコが無事に起動! あとは配線をしまい込む
無事にドラレコが使えることがわかったので、最後は露出しているコードや配線を収納する。まずはリアカメラのコードをしまうところから。配線ガイドを使い、尾にリアカメラのコードを絡ませ、先端をフレームに沿って下へ伸ばしていく。

伸ばし終えたら、結束バンドでコードをまとめる。

これでバラバラのコードがうまくまとまった。

最後にカバーをつけたら完成!

運転席の下。丸く囲った場所に配線があるが、奥に設置することでまったく目立たない。

助手席の下。丸く囲った場所に配線があるが、フロアシートの下に入れれば目立たず、助手席に座った人が足を伸ばしても引っかからない!
MAXWINの魅力は、リアカメラのアングルをタッチパネルで調整できるところ。リアの画角は水平で約101度となっており、広範囲に写る。
では、カメラに写る物体が実際にどのくらいの距離にあるのか調べてみた。こちらはリアカメラを一番下に向けた状態。ISAOさんにクルマの後ろで立ってもらった。
クルマとISAOさんの距離はざっくり4メートルほど。東京海上日動のホームページによると、40km/hで走行している場合、空走距離と制動距離を合わせた停止距離は約22メートルとなっており、一般道ではこれくらいの車間をとる必要があるとされる(参考ページ:https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/guide/drive/201402.html)。
つまり、ISAOさんからクルマまでの距離4メートルは十分な間隔であり、これ以上近い後方車両は危険であるとわかる。ドラレコとしての機能も果たせそうだ。
ドラレコはDIYで設置することができた!
高い費用を支払ってお店で設置してもらうのもいいが、DIYで楽しみながらドラレコを設置するのもまたいいだろう。ドラレコのレビューは、また後日に詳しく紹介する予定だ。
今回設置したMAXWINの公式ページはこちら
撮影・文/小川迪裕(オガワミチヒロ)
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。